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スキンケアのためのビタミンとサボテンオイルの関係

ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンA(レチノール)、ビタミンE(トコフェロール)などのビタミンは、幅広い効用を期待し化粧品やスキンケア製品にしばしば配合されています。これらのビタミンを皮膚に効率よく届け、美容効率を上げるために様々な研究が進めらています。サボテンオイルとこれらビタミンとの相性などをご紹介します。

水溶性ビタミン

たとえば、ビタミンCは、美白、抗炎症、抗酸化、老化防止などの効果を期待して、多くの化粧品に添加されている水溶性ビタミンです。ビタミンCを化粧品に入れる場合の安定性や脂溶性成分との相性、皮膚への浸透性(皮膚透過性)に課題がありため、リポソーム、ナノ粒子、ナノエマルジョンなどのデリバリーシステムが開発され、改善のための研究が進められています。

なお、ビタミンCはビタミンEと一緒にとると良いと言われています。サボテンオイルは、ほかの植物性オイルと比較してもビタミンEを多く含みます。アロガンオイルと比較しても、1.5倍のビタミンEを含みます。ビタミンE、ビタミンCはともに抗酸化作用がありますが、違うタイプのフリーラジカルを無毒化するので補い合うことができます。また、ビタミンCを一緒にとることで、ビタミンEの抗酸化作用が再生されて長持ちします。

脂溶性ビタミン

例えば、ビタミンA誘導体のレチノールは、エイジングケアを謳う(うたう)化粧品に配合され、注目を集めています。しかし、ビタミンAなどの脂溶性ビタミンは水性性の物質に溶けづらく、その環境では不安定なので、脂質ナノ粒子*にカプセル化する研究が進んでいます。脂質ナノ粒子の設計は脂溶性ビタミンが豊富な植物油を使用して行われることが一般的で、サボテンオイルも材料として優れていると報告されています(J. Cosmet. Dermatol, 2019)。

*:固体脂質ナノ粒子(SLN)やナノ構造脂質担体(NLC)

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